まぶしい人

「これ、読んでみたら」

大学時代、何かとネガティブなことばかり言う私に知人が教えてくれたブログ。写真家、中川正子さんを知ったのはこのときが初めてだった。

以来、10年くらい彼女の写真や言葉に触れている。

いつかお会いしてみたい。その「いつか」が今日叶った。

代官山蔦屋書店で開催された『みずのした』刊行記念イベント。普段は岡山を拠点にされている正子さんが、東京に。

「憧れの人とついに会えた」というハッピーな話のようでいて、実のところそんなに単純なものではなかった。

数年前、辛くて仕方がなかった時期。

出口の見えない真っ暗なトンネルにいるような気持ちだった私にとって、正子さんはあまりにまぶしく見えた。その光の強さがしんどくて、Instagramのフォローを外したこともある。

今はまた正子さんの言葉を受け取れる状態にはなったけれど、実際にお会いするのは怖くもあった。

本にサインをしてもらいながら、そんな話をする。涙が出た。話すと泣いてしまうってことは、まだ自分のなかでくすぶっている何かがあるのだろう。今度コーチングの題材にしてみようかな。

正子さんはまっすぐ私を見て、「本にも書いたけど、全然まぶしくないよ」「逃げずに頑張ってね」と声をかけてくれた。

正子さんだって、光ばかりの日々を送ってきたわけではない。それでもやっぱり、私にとってはまぶしい人だ。

強くまっすぐな目で見つめられて、自分がとっても小さくて弱い存在に思えた。

でも。

私には私の強さがある、とも思う。あの辛い日々から、どうにかここまで生き延びてきたのだ。強い光は放てなくても、暗闇の中でじっと耐え抜いてきた。

10年後、20年後。

正子さんのように昔の自分を振り返り、「あんたよく頑張ってるよ。大丈夫、全部なんとかなるから」。そう言ってほほ笑む自分がいるような気がしている。

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